た行

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名作と思うゲームを機種やジャンルを問わず紹介していきます
スマホ版、牧場物語?!

高橋名人の冒険島

 

 

 

 

 

数あるファミコンゲームの中でも、クリアが困難な無理ゲーが結構存在します。
ゲーム自体がセーブ機能がなかったり、当時としてはメーカーとしても直ぐにクリアされても都合の悪い時代だったので、高難度のゲームは多かったのです。
その中でも、「魔界村」「忍者龍剣伝」「高橋名人の冒険島」の三タイトルは、ベスト10に入るほど人を選ぶ無理ゲーという伝説があります。
ゲームセンターCXの有野課長も、このタイトル名を聞くだけで顔がひきつるとか。(笑)
とくに無印の初代高橋名人の冒険島は激ムズで、ロケハンでクリアできなかったばかりか、番組の中でも上級の腕を誇った浦川氏でも全クリアに30時間を要したいう鬼のような難易度なのです。

 

 

ゲームは、『ワンダーボーイ』というゲームを移植するにあたって、当時人気だった実在のハドソンの広報担当の高橋名人を主役キャラクターに差し替えてみようという案が採用され、ゲームのシステムや中身は『ワンダーボーイ』そのままで、もろもろのキャラクターを変えてしまったのが、高橋名人の冒険島なのです。
これは、意外と知られていないんですね。

 

 

このゲームが難しい所以とされているのが、最初の段階で名人が攻撃手段の石斧を持ってないことが挙げられます。
武器となる石斧やマジカルファイヤーは卵から出てくるのですが、どのステージでも都合のいいように配置されているわけでもなく、隠し卵だったり・・そもそも配備されてない所もあるのです。
高橋名人自体は敵を踏み潰して攻撃できるわけでもなく、当たれば即死となってしまいます。
マリオより弱いんです。
そうなってくると、敵や障害物は避けて進むしかないのですが・・・難易度は劇的に変わってきます。
しかも、初見殺しの罠がてんこ盛りなので、とにかく敵の配置とギミックのトラップを覚えての反射神経が必要となるゲームです。
それでも、8-3のリフト降下からのコウモリ地獄は語り草ですけど・・。

 

 

当時、このゲームを含めて高橋名人が「ゲームは1日1時間!」と言っていたので、本気とは思えません。
とても全8ステージを。1時間でクリアできるゲームではないのですから・・。
コンティニューは、ラウンド1-1ゴール手前にある隠しアイテムの「ハチ助」を取る事で可能となっているが、あまりにも難易度が高いため「ハチ助」の入手は必須です。
私も、ファミコン版はクリアできずに諦めました。

 

 

しかしながら、1作目にあたる『高橋名人の冒険島』は105万本を売り上げるミリオンを達成した大ヒット作となっていて、当時は所持している人も多くて攻略に燃えたものです。
1作目から間をあけて、「U」が発売されてからは、オリジナルシリーズとして6作目まで発売されています。
本作を元きにしたスピンオフのアニメ『Bugってハニー』も放映され好評でした。
まぁ、高橋名人のフィーバーぶりは『コロコロコミック』の漫画のネタのデマが広がったくらいですから・・・。

 

 

GBAのファミコンソフト復刻版シリーズ『ファミコンミニシリーズ』の第二弾タイトル(2004年5月21日発売)として本作が移植されていて、コチラにはセーブ機能がついています。私も、クリアできたのはアドバンス版でした。
GBAでは、ハドソンベストコレクションの一つ「冒険島コレクション」にIVまでのシリーズ全てが収録されたものも発売されました。(私も持ってますが、今ではレアです。)
PCEでは『高橋名人の新冒険島』、SFCでは『高橋名人の大冒険島』・『高橋名人の大冒険島II』の二作が発売されています。
後にも、ゲームキューブとPS2でハドソンセレクションのタイトルのひとつとして3DCGでリメイク。
Wiiや3DS、WiiUのバーチャルコンソールでも配信されていました。

 

 

ちなみに、『高橋名人の冒険島W』は、任天堂公認ソフトとしては最後に発売されたファミコンソフトとなっています。
なんだかんだといって、数々のゲームに移植された愛されたゲームなんですよね。

 

 


たけしの挑戦状

 

1986年12月10日にタイトーが発売したファミリーコンピュータ用ゲームソフト。
当時にお笑いタレントとして絶大な人気を誇っていたビートたけしが制作に参加したという伝説の作品。
ファミコンのゲームで芸能人の名前が冠されたソフトはこれが初めてで、ビートたけし自身の人気も相まって話題を呼んだのですが、一般にはクソゲーの代名詞として扱われています。

パッケージの裏にはビートたけし氏本人によるプレイヤーへ向けてのメッセージが書かれていて、「まず、今までのファミコンソフトと同じレベルで、この作品を考えないようにして欲しい」といったコメントが載っているのですが、実際にプレイしてみると、それらが「決して冗談でなく本気の言葉であるか」を思い知らされることになります。

 

 

理不尽・不条理なゲーム内容

ストーリー


そのサラリーマンは、いたって普通のサラリーマンだった。
給料は並で、家族は妻と子の三人暮らし、趣味はパチンコと酒。
そんな平凡な毎日の生活が、彼のすべてだった。
こんな彼の未来に、あのような出来事が待ちかまえていようとは、誰が想像しただろう。
ああ、これ以上はもう言えない。
この物語は、ふとしたはずみで、非日常的な世界に引き込まれてしまった男の喜劇である。
(説明書より抜粋)
操作する主人公キャラは「薄汚れた町並みの中に住み、粗暴な言動が目立つ所帯持ちのしがないサラリーマン」という設定で、そんな彼がふとした事から財宝の在処が示された地図を手に入れ、それを探しに旅立つという冒険物語…ということです。
一応はプレイヤーを操作して謎解きをしていくアクションアドベンチャー。
当時としては異常なほどの行動の自由度の高さ・選択肢の数の多彩さで、前衛的でシュールなゲーム内容は後の北野映画作品に通じるものがあり、道行く住人や自分の家族を無差別に攻撃したり、多種多様な店で様々なサービスが受けられるといった自由度の高さなどは、後の「グランド・セフト・オート」に通ずるモノがあるとも言われています。、その攻略方法は、どれもこれもノーヒント。
自分で考えて答えを予想して行動しなければいけないのですが、その答えに辿り着かないほど奇想天外かつ理不尽極まるものばかり。当時としては攻略情報参照なしでクリアできた者がいたとは到底思えないほどの凄まじき難易度でした。これこそがこのゲームがクソゲー呼ばわりされている最大の理由だそうです。

ビートたけしは本気で沢山のアイディアをもっていたらしく、当時のファミコンの性能では実現できなかったアイディアが大半で、タイトー側も苦心して作っていたそうです。

殆どの人は話しかけても「人類みな兄弟だよ、仲良くしようよ」「あなたは神を信じますか?」などと、本当にヒントにならないどうでもいい返事をするのですが、「きみ 5ふんがしょうぶだ」「しんだら3かい」というように、恐ろしく断片的で初見ではヒントになるのかすら分からないものが大半。
余りにも理不尽すぎる謎解きゆえクリア不能者が続出。しかも最初に発売された攻略本があまりの情報量でカバーできておらず攻略にすらなっておらず、ユーザーの抗議電話に応対した編集者があまりもの苦情の多さに辟易した挙句、「担当は死にました」と嘘をぶちかましたと言う逸話も。

ゲームよりも大田出版から発売された攻略本の上・下巻のほうが(読み物として)面白いデキとなっており、絶版となった現在では高額で取引されるとか。

 

 

驚愕のバカゲー

異様なまでにリアリティを帯びたブラックジョーク的要素が各所に散りばめられていて、並大抵の発想力では攻略できない狂気、ほのぼのしたグラフィックなのに過激すぎる世界観、そしてクリア後のオチに至るまで、作中のあらゆる面で一貫してプレイヤーを食ったような雰囲気が感じられ、バカゲーとしても究極の完成型といえるでしょう。
しかしながら、『リアルタイムが必要となる場面』『マイクを使わないといけない』などが攻略に採り入れられ、酒を飲む・資格を取得するといった自由度の高さも先駆けて実現されていたのには驚かされました。
現在ではゲーム機の時計機能を利用したシステムや本体にあるマイクを使う事が多く見受けられるようになっています。
結果として前衛的な要素ばかりが悪目立ちし、最悪のクソゲーと評されるように

 

 

実は・・・伝説級の名作?!

2009年3月31日よりWiiのバーチャルコンソール(その後Wii用VCは2019年に終了)、2017年8月15日よりAndroid・iOSでも配信されています。
たけしの挑戦状は伝説級のクソゲーとして有名ですけど、セールス的には大コケするどころかかなりの売れ行きだったようで、開発者によれば『80万本売れた』とのことです。
人を選ぶゲームなのは間違いないですけど、天才・北野武の斬新すぎるアイデアがちゃんとゲームとして機能しているので、近年になって評価されている迷作です。

ドラえもん ハドソン・ファミコン版

 

 

 

 

 

 

1986年12月12日にハドソン(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売されたアクションゲーム。
カセットの色から「白ドラ」と呼ばれたりもします。
大人から子供までみんな知ってる国民的アニメ『ドラえもん』。ドラえもんシリーズは、DSWiiなどでもたくさん出ていますけど、今作はファミコン版のドラえもんシリーズ初作品です。
売上本数は驚異の115万本を記録しています。数あるドラえもんゲーの中でも、ぶっちぎりの売り上げです。

 

 

『ドラえもん』のTVゲームといえばエポック社セガの作品が有名ですが、本作は『ボンバーマン』・『桃太郎伝説』・『高橋名人の冒険島』などで有名なハドソン(現:コナミデジタルエンタテインメント)が製作・販売しています。
ファミコン世代なら、当時のCMをどこかで観たこともあると思います。

 

 

3つのゲームが楽しめる?!

本作のゲームシステムは、当時のファミコンのゲームとしては斬新なものでした。
ストーリーは『開拓編』『魔境編』『海底編』の3部構成で、各ステージごとにゲーム内容がガラッと変わるのです。
ステージ1はトップビューのマップを冒険しながら、時折サイドビューに切り替わるアクション面。ステージ2はシューティングゲーム面で、ステージ3は画面切り替え方式のサイドビューのアクションゲームパートとなります。
ステージ数は全3面と少なめなのですが、まるで異なる3本のゲームを遊んでいるようなバラエティに富んだステージ構成はすごく魅力的だったのです。
各ステージは『ドラえもん』の劇場版作品である『のび太の宇宙開拓史』『のび太の大魔境』『のび太の海底鬼岩城』をモチーフに設計され、誰もが知っているひみつ道具も登場するので、こだわりの作りになっています。

 

 

はぐれた仲間たちを見つけだす!

本作は、タイムマシンのトラブルでドラえもんとはぐれてしまった「のび太」「しずかちゃん」「スネ夫」「ジャイアン」の4人を見つけだすのが目的。
さらにご都合主義でドラえもんの四次元ポケットまで故障してしまい、頼みの綱の「ひみつ道具」まで各ステージに散らばってしまいます。そこでドラえもんはひみつ道具を回収しながら仲間たちを捜索する……といったストーリーです。
ステージ1の「開拓編」は、映画『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』がモチーフ。
ドラえもんの武器は「ショックガン」「空気砲」「強力うちわ」の順にパワーアップし、威力は2倍、3倍と強くなる仕様。また「連射ドリンク」というアイテムを取ると、初期状態では単発式の攻撃が、最高4連射まで可能となります。
何もない(画面上では見えない)ところに攻撃を当てて、隠されているアイテムやマンホールなどを見つけだす仕組みでした。
ステージ2は「魔境編」と銘打たれた『のび太の大魔境』がモチーフのシューティングステージ。タケコプターをつけたドラえもんが空を飛び、敵を倒しながら進行していきます。
最初は右方向に進むシューティングゲームなのですが、場面に合わせて上下にスクロールが切り替わるのが珍しいシステムでした!
進路によって無限ループするエリアなどもあり、単体のシューティングゲームとしても完成度は高かったです。

隠し通路には、敵の攻撃を防ぐ「ひらりマント」や『グラディウス』シリーズでおなじみの“リップルレーザー”のような武器となる「スモールライト」などが配置。また道中で「スネ夫」や「ジャイアン」を救出すると、『グラディウス』の「オプション」のようにドラえもんにくっついて援護してくれます。

ちなみにジャイアンを連れている時に2コンのマイクに音声を入力すると一度だけではあるがボスを含む画面内の敵を全滅させるという裏技が有名です。

 

 

最終面となる「海底編」は、映画『のび太の海底鬼岩城』がモデル。ステージ1、2で助けた「のび太」「スネ夫」「ジャイアン」は再び行方不明になっているので、まずはその3名を救出するところから始まります。
この面は、サイドビュー画面の水中アクションステージで、ドラえもんがダメージを受けたときの無敵時間がなくなっています。
ステージ内には「とりよせバッグ」「通りぬけフープ」「鍵」「お守り」といったアイテムが出現し、固定の場所にランダム配置。8つある宝箱のうち、3つに仲間が閉じこめられています。
マップ内を何度も行き来して、アイテムをマメに取り替えながら進行するという、ちょっとした謎解き要素もあるステージでした。

 

 

原作の設定を活かすアイデアが満載

ファミコン初期の“キャラゲー”には、原作から名前を借りてきただけのクオリティが低い作品も多かったのですが、ハドソンの『ドラえもん』はキャラの動きやアイテムの用途に至るまで、原作愛が感じられる豪華な内容でした。
アニメの主題歌のアレンジなどを含むBGMも良質な印象です。
難易度はかなりシビアですが、本作の後も『ドラえもん』を題材にしたゲームはたくさん発売されましたが、その中でも屈指の名作だったと思います。

 


ドラゴンクエスト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本を代表するロールプレイングゲーム(RPG)。
シリーズ化された現在では、他と区別するため「T」を付けて『ドラゴンクエストT』と呼ばれるようになっています。
プレイヤー自身が主人公となり、世界を脅かす悪の王を倒すために壮大な冒険物語を紐解いていくという、いわゆる本来の意味でのRPG(ロールプレイングゲーム)といえるでしょう。
1986年発売の第1作は、それまでRPGというジャンルに馴染みがなかった日本国内において、この作品により広く認識されたといっても過言ではありません。
当時海外ではウィザードリィウルティマといった現在も有名な作品が既に存在していたのですが、日本ではRPGというジャンルの知名度はまだまだ低かったのでした。
『ウルティマ』型2Dフィールドと『ウィザードリィ』型戦闘画面スタイルを採用し、フィールド移動や主人公視点の戦闘画面、メッセージウィンドウなど・・・、日本のRPGの基本システムはこの作品により築かれました

 

 

創意工夫の一作!

プレイヤーは伝説の勇者「ロト」の血を引く者として、「竜王」にさらわれたローラ姫を救い出し、悪の親玉である竜王を倒して物語の舞台「アレフガルド」の地に平和を取り戻すため旅立つ。このアレフガルドは『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』にも登場しており、「ロトの勇者」の系譜をたどる一つの物語となっています。

『ドラゴンクエスト』という題名の由来は、ロゴやパッケージにある通りドラゴンの王「竜王」なのですが、後のシリーズ作品ではドラゴンがラスボスになることは無くなりました。

発売当時はファミコンのカセットの性能や仕様に制約が多くて、本作は特にソフト容量がたった512Kbit(64KB)と厳しかったそうです。そのため仲間の概念も実装を見送られ、最後まで一人旅なのですが、基本を体験するにはちょうど良かったとも言われています。
容量節約のため、主人公を含め登場するキャラクターは全員常に正面を向いた絵しかなく、横に歩く時もこちらを向いているので「カニ歩き」とも評されました。別のキャラクターに隣接しても「その方向を向く」という事が出来ないため「はなす」コマンドにいちいち方角の指定があったり、階段の登り降りにも「かいだん」を選択しなければならないなど、今では考えられないほど不便だったのです。
使える文字も制限していて、(いわゆる「よく使う20文字のカタカナ」)、その制限の上で登場する町・モンスター・呪文などの名前が決められているという涙ぐましい努力がされ、その技術力や応用力は並でなかったと容易に想像できます。
音楽も実は8曲しか入っていないのですが、クラシックアレンジの音楽サントラは日本人のファンタジー観の形成に大きく影響を与えたほか、ゲーム音楽に対する一般の認識を改めさせたのでした。

 

 

豪華すぎる不動の開発陣

本作は、当時毎週600万部強売れていた『週刊少年ジャンプ』のライターだった堀井雄二さんがゲームデザイナーを務め、漫画的なコミカルなメッセージやセリフ表現やバトルを重ねることでキャラクターがレベルアップしていくシステムを用い、1986年に誰にでも親しみやすいRPGとして『ドラゴンクエスト』を作り出しました。
シリーズを通し、登場する「スライム」をはじめとしたモンスターや、魅力溢れるキャラクターのデザインは、『ドラゴンボール』でお馴染みの、鳥山明氏が担当。
また、無類のゲーム好きという縁で音楽は日本国内でポピュラー音楽なども手掛けていた作曲家すぎやまこういち氏が担当し、当時ゲーム音楽としては珍しかったオーケストラ用の楽曲をゲームに採用することで、より深みのあるファンタジーの世界観がゲーム内に再現されました。
この三名は後のシリーズでも関わり、名作を生み出してくれるのでした。
開発は、中村光一氏が率いるチュンソフト。
当時『週刊少年ジャンプ』の巻頭に『ドラクエ』の情報が逐一掲載されていたことで読者を中心に徐々に人気が高まり、ファミコン自体が大人気だったことも相まって、本作は149万本の大ヒット。
その結果エニックスはゲーム会社として大成功を収め、次々に続編が制作されていくこととなりました。
その後も、MSX・MSX2・スーパーファミコン・ゲームボーイ・Wii・携帯電話・3DSといった様々なハードウェア向けに移植やリメイクをされている。
ゲームボーイ版やスーパーファミコン版では『ドラゴンクエストI・II』として、Wii版では『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』として、続編ソフトと合わせた商品となっています。

 


ドラゴンクエストU

1987年1月26日(月曜日)にファミコン版「ドラゴンクエストU」が発売されました。
コマンド入力式RPGというジャンルをゲームファンの間に定着させた金字塔「ドラゴンクエスト」(1986年5月27日発売)の続編で、それから約8カ月後という今ではちょっと考えられないペースでのリリースでした。
ファミコン版では売上本数241万本、ファミコンソフト歴代売上第6位の強者です。

 

 

前作から100年後の物語を描いた続編にして、マップの大幅拡大やパーティシステムの導入、新たな移動手段「」の追加など、今のRPGに連なる完成度が大幅に高まった作品でした。
ゲーム画面の主人公をはじめとするキャラクターには上下左右を向くパターンが用意され、メニューのコマンドも8個から6個に減って遊びやすくなっているなど、前作から何もかもが進化を遂げていたのです。
パーティシステムと新呪文の追加により戦闘時の戦略の幅も大きく広がり、モンスターも同様にパーティを組んで出現し面白さもアップ!
前作同様、故・すぎやまこういち作曲の音楽も評価が高いです。
「ドラゴンクエストU」で出来たシステムは、後のドラクエシリーズの大半が引き継いでいるので、本当の意味での原点はこのドラゴンクエストUなのかもしれません。
その後の日本産RPGの基礎を確立させた一作なのは間違いありません!

 

 

シリーズ中屈指の難易度の高さは計算の上で構築されたものというより、調整不足によるバランスの悪さが大きく影響しているとか。
船入手後の自由度が高すぎて、ノーヒントの謎解きで詰まる人もいたと思います。

この時代はインターネットがなく、攻略本や友達に教えてもらうしかありませんでした。

ゲーム内容の増加に伴って復活の呪文が冒険の進行と共に長くなっていき、最長で52文字にも。
その為、ゲーム再開時の呪文の入力に時間が非常にかかり・・・うっかりメモを取り間違えてしまい、「じゅもんが ちがいます」のコメントを前に絶望するプレイヤーも続出。
調整不足から来るバランスの悪さと難易度の高さが欠点ですが、それがまた良くも悪くも歯ごたえの高さに繋がっている名作。

 

 

「ロト伝説」の2作目となった本作ですが、翌1988年にはその完結編となる続編「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」が発売されます。
「ドラクエII」が100年後の未来の世界だったのに対し、この「ドラクエIII」は過去の世界を描いていたことも驚きの設定でした。
本作を含めた三部作は、現在はリメイク版をNintendo Switchとプレイステーション 4、ニンテンドー3DS、スマートフォンでプレイすることが可能だ。発売から30年以上が経過した現在に新しい形で体験する「ロト三部作」は、当時からのファンには懐かしく、当時を知らないファンには新鮮な味わいとなるはず。

ラストエトワール