スマホ版、牧場物語?!

カトちゃんケンちゃん

 

 

 

 

 

ドリフターズによる『?8時だよ!全員集合!』の後に放映された、テレビ番組『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』とのタイアップで製作された、PCエンジン初期のハドソンから発売されたタイトルです。
この番組内でやっていたビデオコーナーは、今でも主流でやっている視聴者投稿のビデオの先駆けでした。
志村けんさんは、コント以外にも才能があったんですね。
志村けんさんが亡くなられましたけど、高橋名人が思い出を綴っていたゲームです。
PCエンジンminiに、是非とも収録してほしいタイトルだったのですけど・・。

 

 

ゲーム内容は、当時番組内で人気のあった二人が探偵に扮してドラマ仕立て風のコントをする「探偵物語」をモチーフにされている横スクロールのアクションゲームです。
「スイカ人間」のエピソードは怖かったし、「大丈夫だぁ?」のフレーズが人気でした。
今作では、拐われた資産家の息子を救出するということになっています。
一人プレイ専用なので、スタート時にカトちゃんかケンちゃんかを選ぶことになるのですが、何故か選ばれなかった方が邪魔をしたり体力を回復してくれたり攻略ヒントをくれたりする役回りになります。
この時に、「だいじょぶだぁ〜」だの「バカ殿さま」だの、それぞれの持ちネタが使われています。ヤカンが落ちて来て頭を直撃!というのも、ドリフ世代には懐かしいネタです。

 

 

ちなみに、カトちゃんの方が操作しやすいです。
プレイヤーが操作するカトちゃんケンちゃんの顔グラフィックが完成度高く描かれていて、本人達によく似ているためか数々の演出がリアルに面白いです。
当時は、人気絶頂期のドリフの番組が「子供に見せたくない!」と何かと厳格なPTAのやり玉に挙げられていたことはよく知られています。
その理由の一つが「下品なネタ」なのですが、これはどの時代にもウンコやお尻探偵などの子供向けには見られる現象なので、そう批判されることは狙い通りだったのかもしれません。その直接的な「下品さ」はこのゲームにも大きな要素として含まれています。
とにかく「ウンコ」が出てくるので(笑)。空を飛ぶ鳥がフンを落としてくれば、何故か壁を壊しても出てくることも。さらには相棒キャラの「カトちゃん」「ケンちゃん」が行く先々で野グソ中で、それを蹴飛ばすとお尻丸出しで吹っ飛ぶとか(笑)。立ちションをしている光景もしばしば。

 

難点としては非常に難易度が高くて、ファミコン初代の『高橋名人の冒険島』のような難しさとして知られていますけど、良くも悪くも当時のハドソンゲームのアクションゲームという感じでしょうか。
知らないと進めないであろう場所が多数存在しますけど、敵や仕掛けのパターンをしっかり把握していけば、十分クリアできるバランスになっています。
決して運のような要素はなくて、しっかりプレイヤースキルを上げれば、無理ゲーではないバランスです。

 

 

有名人の肖像権のためか、バーチャルコンソールやPCエンジンアーカイブスには配信されていません。
そのため、海外版PCエンジンであるTurboGrafx-16版では、『J.J. & Jeff』という架空のキャラクターを使ったタイトルに変更されています。ゲーム内容はほぼ同一ですけど、表現規制の関係上か、オナラ攻撃はスプレー攻撃に変更されています。

 

PCエンジン miniには海外版である『J.J. & Jeff』が収録されています。

 

かなりの高難度であるため、アクションゲームが苦手なライトユーザーにはキビシイですが、演出はとにかく面白くて楽しめます♪
PCエンジンを語るなら一度はプレイすべき作品だと思います。

 

 

志村けんさんが、新型コロナ感染で令和2年29日午後11時10分に帰らぬ人になりました。70歳でした。
昭和の時代から令和の時代まで、たくさんの人達を笑いで包んでくれましたね。
映画やドラマにも出演が決まって、これから!という時でしたので非常に残念です。
当たり前に存在しているような方でしたけど、たくさんの人に愛されていました。
ご冥福をお祈りいたします。

 


ラストエトワール