日本を代表するロールプレイングゲーム(RPG)。
シリーズ化された現在では、他と区別するため「T」を付けて『ドラゴンクエストT』と呼ばれるようになっています。
プレイヤー自身が主人公となり、世界を脅かす悪の王を倒すために壮大な冒険物語を紐解いていくという、いわゆる本来の意味でのRPG(ロールプレイングゲーム)といえるでしょう。
1986年発売の第1作は、それまでRPGというジャンルに馴染みがなかった日本国内において、この作品により広く認識されたといっても過言ではありません。
当時海外ではウィザードリィ、ウルティマといった現在も有名な作品が既に存在していたのですが、日本ではRPGというジャンルの知名度はまだまだ低かったのでした。
『ウルティマ』型2Dフィールドと『ウィザードリィ』型戦闘画面スタイルを採用し、フィールド移動や主人公視点の戦闘画面、メッセージウィンドウなど・・・、日本のRPGの基本システムはこの作品により築かれました。
プレイヤーは伝説の勇者「ロト」の血を引く者として、「竜王」にさらわれたローラ姫を救い出し、悪の親玉である竜王を倒して物語の舞台「アレフガルド」の地に平和を取り戻すため旅立つ。このアレフガルドは『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』にも登場しており、「ロトの勇者」の系譜をたどる一つの物語となっています。
『ドラゴンクエスト』という題名の由来は、ロゴやパッケージにある通りドラゴンの王「竜王」なのですが、後のシリーズ作品ではドラゴンがラスボスになることは無くなりました。
発売当時はファミコンのカセットの性能や仕様に制約が多くて、本作は特にソフト容量がたった512Kbit(64KB)と厳しかったそうです。そのため仲間の概念も実装を見送られ、最後まで一人旅なのですが、基本を体験するにはちょうど良かったとも言われています。
容量節約のため、主人公を含め登場するキャラクターは全員常に正面を向いた絵しかなく、横に歩く時もこちらを向いているので「カニ歩き」とも評されました。別のキャラクターに隣接しても「その方向を向く」という事が出来ないため「はなす」コマンドにいちいち方角の指定があったり、階段の登り降りにも「かいだん」を選択しなければならないなど、今では考えられないほど不便だったのです。
使える文字も制限していて、(いわゆる「よく使う20文字のカタカナ」)、その制限の上で登場する町・モンスター・呪文などの名前が決められているという涙ぐましい努力がされ、その技術力や応用力は並でなかったと容易に想像できます。
音楽も実は8曲しか入っていないのですが、クラシックアレンジの音楽サントラは日本人のファンタジー観の形成に大きく影響を与えたほか、ゲーム音楽に対する一般の認識を改めさせたのでした。
本作は、当時毎週600万部強売れていた『週刊少年ジャンプ』のライターだった堀井雄二さんがゲームデザイナーを務め、漫画的なコミカルなメッセージやセリフ表現やバトルを重ねることでキャラクターがレベルアップしていくシステムを用い、1986年に誰にでも親しみやすいRPGとして『ドラゴンクエスト』を作り出しました。
シリーズを通し、登場する「スライム」をはじめとしたモンスターや、魅力溢れるキャラクターのデザインは、『ドラゴンボール』でお馴染みの、鳥山明氏が担当。
また、無類のゲーム好きという縁で音楽は日本国内でポピュラー音楽なども手掛けていた作曲家すぎやまこういち氏が担当し、当時ゲーム音楽としては珍しかったオーケストラ用の楽曲をゲームに採用することで、より深みのあるファンタジーの世界観がゲーム内に再現されました。
この三名は後のシリーズでも関わり、名作を生み出してくれるのでした。
開発は、中村光一氏が率いるチュンソフト。
当時『週刊少年ジャンプ』の巻頭に『ドラクエ』の情報が逐一掲載されていたことで読者を中心に徐々に人気が高まり、ファミコン自体が大人気だったことも相まって、本作は149万本の大ヒット。
その結果エニックスはゲーム会社として大成功を収め、次々に続編が制作されていくこととなりました。
その後も、MSX・MSX2・スーパーファミコン・ゲームボーイ・Wii・携帯電話・3DSといった様々なハードウェア向けに移植やリメイクをされている。
ゲームボーイ版やスーパーファミコン版では『ドラゴンクエストI・II』として、Wii版では『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』として、続編ソフトと合わせた商品となっています。
1987年1月26日(月曜日)にファミコン版「ドラゴンクエストU」が発売されました。
コマンド入力式RPGというジャンルをゲームファンの間に定着させた金字塔「ドラゴンクエスト」(1986年5月27日発売)の続編で、それから約8カ月後という今ではちょっと考えられないペースでのリリースでした。
ファミコン版では売上本数241万本、ファミコンソフト歴代売上第6位の強者です。
前作から100年後の物語を描いた続編にして、マップの大幅拡大やパーティシステムの導入、新たな移動手段「船」の追加など、今のRPGに連なる完成度が大幅に高まった作品でした。
ゲーム画面の主人公をはじめとするキャラクターには上下左右を向くパターンが用意され、メニューのコマンドも8個から6個に減って遊びやすくなっているなど、前作から何もかもが進化を遂げていたのです。
パーティシステムと新呪文の追加により戦闘時の戦略の幅も大きく広がり、モンスターも同様にパーティを組んで出現し面白さもアップ!
前作同様、故・すぎやまこういち作曲の音楽も評価が高いです。
「ドラゴンクエストU」で出来たシステムは、後のドラクエシリーズの大半が引き継いでいるので、本当の意味での原点はこのドラゴンクエストUなのかもしれません。
その後の日本産RPGの基礎を確立させた一作なのは間違いありません!
シリーズ中屈指の難易度の高さは計算の上で構築されたものというより、調整不足によるバランスの悪さが大きく影響しているとか。
船入手後の自由度が高すぎて、ノーヒントの謎解きで詰まる人もいたと思います。
この時代はインターネットがなく、攻略本や友達に教えてもらうしかありませんでした。
ゲーム内容の増加に伴って復活の呪文が冒険の進行と共に長くなっていき、最長で52文字にも。
その為、ゲーム再開時の呪文の入力に時間が非常にかかり・・・うっかりメモを取り間違えてしまい、「じゅもんが ちがいます」のコメントを前に絶望するプレイヤーも続出。
調整不足から来るバランスの悪さと難易度の高さが欠点ですが、それがまた良くも悪くも歯ごたえの高さに繋がっている名作。
「ロト伝説」の2作目となった本作ですが、翌1988年にはその完結編となる続編「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」が発売されます。
「ドラクエII」が100年後の未来の世界だったのに対し、この「ドラクエIII」は過去の世界を描いていたことも驚きの設定でした。
本作を含めた三部作は、現在はリメイク版をNintendo Switchとプレイステーション 4、ニンテンドー3DS、スマートフォンでプレイすることが可能だ。発売から30年以上が経過した現在に新しい形で体験する「ロト三部作」は、当時からのファンには懐かしく、当時を知らないファンには新鮮な味わいとなるはず。
1988年2月10日にエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売。
ドラゴンクエストシリーズの第3作で、ロト三部作(ロト編)の3作目となります。
今でも新作が続く人気シリーズの3作目とあって発売前から大きな話題を集めました。
発売当時にはお店の前に行列ができ、ゲームを買うことが出来なかった子供が傷害事件を起こすなど・・・マスコミに取り上げられたほどの当時の日本の社会現象を起こした伝説の神ゲーです。
ドラクエとしては初のキャラクターメイキングや転職システム、そしてバッテリーバックアップによるセーブ方式(冒険の書)が導入されます。
パスワードからは解放されましたけど、冒険の書が消えるという悲劇も・・・。
主人公以外のキャラクターは、レベルが20に到達するとダーマ神殿で「転職」を行う事が可能となり、ある程度の能力・覚えた呪文を引き継いで新たな職業に就く事が出来るのでした。
ただし、レベルは1に戻ります。
これらの要素によって、物語開始時からエンディングまで、自由なパーティ編成で冒険を楽しむ事が出来るのが本作最大の特徴でした。
昨今の古典的なRPG/ファンタジー作品のテンプレを作り上げたタイトルと言っても過言ではなく、ドラクエの名前とイメージを定着させたシリーズ代表作とも言えるタイトルでしょう。
その後スーパーファミコン、ゲームボーイカラーにリメイクされています。
『ドラゴンクエストV そして伝説へ…』は1988年2月10日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてエニックスから発売されたロールプレイングゲーム。
ドラゴンクエストシリーズの第3作であり、略称は『ドラクエ3』。
前2作『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストU 悪霊の神々』の主人公は、古に伝わる勇者ロトの末裔で、ドラクエ1でかつてロトが闇から救ったと古に伝わる世界「アレフガルド」の秘密が本作で判明するのでした。
ドラクエ史上最高のシナリオと謳われるロトシリーズ3部作の完結篇でもあります。
堀井雄二の脚本、鳥山明のキャラクターデザイン、すぎやまこういちの音楽などにより爆発的な人気を博し、発売日には量販店の前に数キロメートルの行列ができ、平日だというのに販売店は長蛇の列で溢れかえり、中には未成年が学校をサボって買いに行って補導されたり買ったソフトを他人にカツアゲされたりといった問題まで発生して社会現象を巻き起こしました。
前作からパーティ人数が1人増え、勇者以外のキャラの職業は自分で決めることが可能で、更に転職もする事が出来るという編成の自由さが特徴。
6つの職業と2つの性別から選べて自分で名前を付けられるキャラクターメイキングと、そのキャラクターのパーティ編成による冒険の楽しさは当時としては画期的だったのです。
ROMは前作の2倍である2メガビット(256キロバイト)ROM を使用、バッテリーバックアップのセーブファイル容量は64キロビットとなっていて、パスワードでのセーブはなくなりました。
代わりにデータ保存方式が、内蔵電池によるバッテリーバックアップ方式に切り替えられ、最大3つまでの「冒険の書」としてROMカセット内部に進行状況を記録できるように。
いわゆるセーブシステムの導入。
これによって、復活の呪文のミスという苦行からプレイヤーは解放され、簡単にセーブできるようになったのです。
ただ、このシステムは破損したセーブデータを自動で削除する機能が備わっていて、接触不良で読み込めなかっただけのデータも破損とみなす為に、特に問題のないセーブデータも削除してしまうという悲劇も。
しかも、その誤認削除の確率が半端じゃなく高かった為、この絶望を味わった人も多いことでしょう。
結果、プレイヤーに前2作の「じゅもんが ちがいます」と同等のトラウマを刻みつけたのでした。
容量は大きくなったものの、タイトル画面が真っ黒な無音の画面に「DRAGON QUEST III」と表示されるのみとなってしまい、タイトル画面ですら削ぎ落とすというギリギリの容量操作を経てこの名作は製作されたのでした。
内容も前作『ドラゴンクエストII』にあった「ほとんどヒントがない中で世界中を歩いて探す」という要素がありません。
見つけなければならないものについてはきちんとヒントがあって、遠方まで探しに行くというリスクが軽減されるかのような一度行った町や村はルーラやキメラの翼で戻れるという親切仕様に。
武器や魔法の数も膨大になり、周回プレイも楽しめたのです。
中盤のある展開から過去作に出てきたアレフガルドの存在が明らかとなって、アレフガルドの旅が『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストII』で語られてきたこととリンクし、エンディングでアレフガルド王から授けられる称号によって、このゲームのサブタイトル「そして伝説へ」の意味が分かります。
魔王バラモスをした後の真の敵、大魔王ゾーマの出現など、展開も激アツでした!
その後数々のリメイクが発売されましたけど、オリジナルが素晴らしいのでどのリメイク版も好評でした。
すぎやま先生によるBGMはシリーズ全てにおいて好評なのですが、その中でも特に素晴らしいと言われています♪
ファミコンソフト全1252本の売り上げ順位でも、歴代第3位を記録している不朽の名作です。
このゲームを思い出にしているオールドユーザーも多いのではないでしょうか。
国民的ロールプレイングゲーム『ドラゴンクエストシリーズ』の11作目のタイトルは、PS4と3DSで同時発売されました。
最新作は、『ドラゴンクエスト? 過ぎ去りし時を求めて S』として2019年9月27日に、ニンテンドーSwitchから発売されています。
各キャラクター達に声があてられ、追加装備やアイテムなどがあるようです。
Sでは、主人公の結婚相手をエマ以外にも追加しており、カミュなどの男性キャラも選べるとか。
基本的な内容は同じですが、3DS版は2画面でプレイができ、Switch版と3DS版は馴染みのある2D画面でのプレイも可能という昔からのファンも嬉しい仕様になっています。
過去作からの既存曲も数多く採用されていたのも嬉しかったです♪
私は据え置き機のPS4版をプレイしたため、ソチラでの紹介になります。
グラフィックに関しては、圧倒的に綺麗になってました。
システム面は過去作と変わらず、戦闘は非リアルタイムのターン制に戻したコマンド式で、今作ではテンションシステムの代わりに、戦闘中特定の確率でゾーンに入り、能力が強化されるようになっています。
今回は、レベルが上がった時にもらえるスキルポイントを各スキルに振り分けることにより、キャラクター独自の技を習得していきます。
堅実な作りでシナリオで勝負しているゲームでした。
変わらずのドラクエを体験できます。
フィールドやダンジョン内で女神像がある場所では、キャンプをすることができて、休息による回復やセーブに加えて、仲間との会話や行商人からの買い物(ダンジョン内は除く)もできます。キャンプでのみ行える行動として、複数種類の素材を元に装備品を作成できる「ふしぎな鍛冶」が用意されています。
作成難易度は従来シリーズよりも大幅に低くなっていて、「うちなおしの宝珠」を使用することで、装備品ほぼ全般を強化することも可能となっています。上手く鍛えられれば元の装備品よりも性能がアップします。
ストーリーは、通例となっているイシの村のしきたりを行なっている際に主人公が勇者の力を発現したことで、育ての母親から自身が勇者の力を持っている事を伝えられます。
亡き祖父が言い残した、出生の秘密を知るためにデルカダールの王に会いに行けと言う言葉に従い、デルカダール城に赴くことになる主人公。
王に謁見し、自身が勇者である事を伝えますが、そこから事態が一変し、勇者=災いを持たらす悪魔の子という烙印を押され投獄されてしまいます。
同時に悪魔を育てた村ということで焼き払われる故郷のイシの村。
あまりにも無情で理不尽な仕打ちに打ちひしがれた主人公は、同じく囚われていたカミュという青年に出会います。
ある預言者の予言によって勇者が目の前に現れることを半信半疑で信じていたカミュは、主人公の出現と力を目にして共に地下牢を脱出して逃亡を決意します。
「グレイグ」・「ホメロス」という迫り来る追っ手をかわしながら、やがて「ベロニカ」と「セーニャ」という聖賢の生まれ代わりと称される姉妹と旅芸人の奔放さと騎士道を重んじる「シルビア」に出会います。
徐々に苦難を乗り越え、主人公の出生の秘密の鍵を握る「ロウ」「マルティナ」と運命の再会を果たした後は、真の敵「ウルノーガ」の存在を知ることに。
やがて命の大樹に辿り着いた一行は「勇者の剣」を見つけるも、ウルノーガの罠にはまってしまいます。
ウルノーガによって世界は崩壊し、勇者の力を失い一人彷徨う主人公でしたが、不思議な占い師によって導かれます。
魔物が支配する滅びゆく世界において救世主と呼ばれる英雄と巡り合った勇者は、そこからウルノーガ率いる六軍王との戦いに身を投じます!
再び仲間達と再会し、勇者の力をとりもどせるのか?!
というのが、前半のストーリーです。
絶望の状況から勇気をもって這い上がり、大逆転していく冒険は手に汗にぎる展開です!
ウルノーガとの戦いの後は、副題の過ぎ去りし時を逆行することに。
先代の勇者ローシュ一行の秘密と邪神ニズゼルファに立ち向かう
どの味方キャラクターもそれぞれ強みがあり、有効な戦い方を発見すると、一見弱いなと思ってたキャラでも
実はこんなに役立つんだ!って驚きがありました
敵を倒してもらえるゴールドと経験値が多めなので、敵からのドロップアイテムが狙いやすくなっていたりレベルアップでの回復効果や、呪文威力大幅な向上
宝箱ですが、見つけても装備のレシピだということがとても多く、鍛冶を積極的にはやらなかった自分にとってはあまり嬉しくなかったです。普通に強力な装備が入ってるほうが即戦力になってありがたかったのですが…。