ニンテンドーDSの後継機種で、任天堂が発売する第6世代の携帯ゲーム機。
2011年2月26日に発売。
視差バリア式の液晶を備え、裸眼で3D立体視映像のゲームを楽しめるのが最大の特徴とされています。
任天堂の家庭用3D立体視ゲーム機としては、1995年発売の横井軍平氏発案のバーチャルボーイ(VIRTUAL BOY)以来16年振りの第二世代機という位置づけに。
キャッチコピーは「メガネがいらない3DのDS」。
3Dのためにフルポリゴン2画面分(下画面も合わせて3画面)を処理できる強力な処理能力と、それが映えるだけの解像度の画面を持ち、ジャイロセンサーなど3D以外にも様々な機能が詰め込まれています。
従来のDSシリーズに対して後方互換を有していて、3DS本体でDSソフトを遊ぶことも可能。
正確には「ニンテンドーDSiとの互換性」になり、初期のニンテンドーDS用ソフトでは、GBA用のスロットまで使うゲームもあるため、旧DSとは100%完全互換とはいいきれません。
ニンテンドー3DS最大の特徴で、上画面は裸眼による立体視が可能に。
立体映像の強弱・深度は本体に搭載された3Dボリュームをスライドさせる事により調整が可能で、オブジェクトをより飛び出させたり、奥行き感を強調したりできる優れもの。
実機を見たほとんどの人は「本当に立体的に見える」と言われます。
最適な位置で見ればクロストーク(二重像)もほとんど出ず、ちゃんとした3D映像に。
なお、左右の視力が大きく違う場合(いわゆるガチャ目)や斜視、乱視などを持つような場合でも、普通に見るだけである程度立体的に見え、自身の最適位置が分かれば強力な立体感が発生するそうです。
3Dというと飛び出すものばかり想像しがちですが、実際に3DSも飛び出す表現があるソフトもあるのですが、より凄いのは奥行き感でしょう。
「小さな窓から、先の世界を見ている雰囲気」「小さなフィギュアがそこ(画面の中)にあるような感じ」「画面の奥にジオラマが広がってる感じ」等々。
3Dボリュームを2Dから3Dにスライドさせていくと、ぐぐぐっと奥行きが深くなっていくのをはっきり感じることができます。
従来の2D表示のゲームでは「上下左右」の2次元方向の距離感は表現できるものの、「手前・奥」の3次元方向の距離感については表現不可能だったみたいです。
ほぼ真正面からなら完全な3D映像に見えるのですが、左右にずらしたり離れたり近づきすぎたりするとクロストークが発生し、3D効果が無くなりやすい傾向に。
近視などで無意識に画面を近づける癖がある人は注意!
近くで見る場合は3Dレベルを落とすと良いかもしれません。
裸眼3Dディスプレイの中では比較的疲れないデバイスであるが、やはり「2Dよりも疲れる」という意見も。
上下の画面を行ったり来たりして見るゲームはやや不向きかもしれません。
尚、ガチャ目の場合「常人と同様の正しい見方」を強制されるため疲れやすいが、徐々に軽減されるようです。
3D映像を見た際、初めは多少違和感があったり疲れやすかったりする場合も、プレイしていくと徐々に違和感が減り疲れにくくなっていく傾向にあるとか。(脳が視差だけがあるという異常な状況に適応し、またその視差を利用して奥行きを補正するという作業に慣れるせいだろうと思われます)
くれぐれも無理は禁物ですが、初め立体視に多少困惑した場合も3Dの深度を少しづつ上げて馴らしてやると、徐々に3D映像を違和感無く見られるようになる可能性があります。
従来のDSシリーズに比べて大きくグラフィック性能がアップしていて、3DSは液晶サイズあたりのピクセル数が多くなり、ドットピッチが小さくなったため非常に高繊細に表示されています。
外側に2つ搭載されたカメラを使用して、3D写真を撮ることができました(3Dカメラがここまで多数世の中にばら撒かれるのは世界初であるとのこと)。
DSiのものに比べて顔認識機能の性能がアップしていて、プレイヤーの顔を傾けると画面のキャラも一緒に顔を傾けたり、プレイヤー以外の人が画面に近づくと何らかのリアクションをすることも可能に。
「スライドパッド」と呼ばれるアナログスティックを従来の十字キーの位置に搭載。
十字キーはスライドパッドの下部に配置変更されています。
また、モーションセンサーとジャイロセンサーを新たに搭載した事で本体の動き・傾きなどを感知できるようになりました。
ニンテンドー3DSではDSで好評を博した「すれちがい通信」が本体の機能として組み込まれました。
すれちがい通信に関する情報を3DS本体のフラッシュメモリに登録し、3DS本体に登録することによって、すれちがい通信をやりたい時もそのソフトを本体に入れたり起動したりする必要はなく、別のソフトで遊んでいたとしても通信が行われるように。
ソフトを入れず3DSの電源を入れておくだけでOK。
3DSには最大12本のすれちがい通信の情報を登録できて、登録した全てのソフトのすれちがい通信を同時に行うことが可能。
この機能が使えるのは3DS専用のゲームソフトのみであり、従来のDSソフトはこれに含まれません。
従来のDSソフトを3DS本体ですれ違い通信させる場合、本体が自動的にDSモードとなり、その間は3DS関連の通信が機能しない。
「いつの間に通信」と呼ばれる機能が追加され、ユーザーが能動的に何かしなくても3DSが自動的に無線LANのアクセスポイントと接続し、様々なデータを受信してくれるようになりました。
これによって、「夜中に様々なデータを自動受信して、朝起きて3DSの蓋を開けたらすぐに確認できる」といったことを実現できるように。
3DSでも書き換え可能なフラッシュメモリを搭載しますが、WiiやDSiと異なりダウンロードソフトの保存には使用されず、すれちがい通信関連のデータや本体システム関連の保存領域として使用されます。
3DSではダウンロードソフトは全て「SDメモリーカード」に保存され、そこから直接起動する方式に(標準で2GBのSDメモリーカード1枚付属。32GBのSDHCメモリーカードまで対応)。
このSDカードを経由してPCなどの外部機器とデータのやりとりを行う事が可能に。
発売当初の価格は税込25,000円で、任天堂の手掛ける携帯ゲーム機としては最も高額となり、当時の据え置き機のWiiより高かったのですが、発売後の日本ではそれなりに普及したのですが、海外市場では携帯で遊ぶゲーム機としては高額ということもあり出荷台数に反して販売台数は振るわなかったみたいです。
このような事情もあって、2011年8月11日より15,000円(税込)に値下げされました。
さすがに値下げに踏み切った時期が早かったので、購入者の不満を軽減するために最初期の3DSの購入者限定で、「アンバサダー・プログラム」によってゲームボーイアドバンスのタイトルがバーチャルコンソールで配信されることに(限定配信のみで一般配信タイトルは現在なし)。
この英断の後に、年末に「マリオカート7」、カプコンの「モンスターハンター3G」など有力ソフトが次々と発売されたため最大の週間販売台数を記録しています。
意外というか残念だったのが、3Dの技術を活用した3DSならではのヒットソフトが生まれなかったことでしょう。
人気シリーズのヒットは生まれましたが、3Dである必要はなかったのです。
最初こそ、裸眼3Dに興味を示したゲームファンですが、何度かプレーすると飽きが来てしまったのでした。
また長時間プレーにも不向きで、3Dの機能を切って遊ぶようになり、「3Dなし」が当たり前になりました。
2012年に発売された任天堂の据え置き型ゲーム機「Wii U」の販売が極度の不振となりましたが、任天堂はこれまで据え置き型ゲーム機の業績が伸び悩んでも、携帯ゲーム機がヒットするなど、リスク分散がされていました。
・・・ところが、3DSとWii Uは、ともに苦戦という状況に。
2013年10月、任天堂はついに裸眼3D機能を外して、価格を下げた「ニンテンドー2D」を発売し、皮肉にも一定の成果を挙げるのでした。
とはいえ、様々な手を駆使して、世界で7500万台以上を売った名機であるのには違いありません!
ソフト資産も豊富で、互換性もある・・・バーチャルコンソールの使用も可能で、主にファミコン・ゲームボーイやPCエンジンやゲームギアのタイトルまでもが再版・配信されていて、当時の世代のゲームを遊んだことがない若い世代の任天堂ファンにも嬉しい仕様になっています♪
「ニンテンドー3DS」の後継機種となる機携帯型ゲーム機。
従来機が持っていたすべての機能を保持しつつ、液晶サイズが大きくなり、ボタンや新たな機能の追加、CPUの強化等を行ったアップグレード版となります。
画面や本体サイズが大きい姉妹機の「Newニンテンドー3DS LL」の、同時発売されています。
見た目は従来機とはさほど変わっていないように見えるのですが、Cスティックの追加、ZR、ZLボタンの追加、記録媒体の変更、スロットの位置が変更、START、SELECTボタンの位置変更、ABXYボタンの配色がスーパーファミコンの配色と同じになっているなどのかなりの変更がなされています。
内部的にはCPUが強化されていて、全体的に動作が軽く快適になりました。
別売りの「きせかえプレート」を使用することで着せ替えが可能となり、自分好みの3DSが作れるようになっています。
Newニンテンドー3DS LLは着せ替えには対応していないため注意。
より多くの人に快適な3D体験を楽しめるように本機からは本体の内側カメラとジャイロセンサーで顔の位置・向きを認識する「3Dブレ防止機能」により、操作中に顔が動いても映像が安定して見えるように自動調整をするという機能を追加。
特に左右のフリや傾きに対して強いが、顔認識を使用するという特性上他人に後ろから覗き込まれるとブレる場合がある。
2014年のE3にて発表された「amiibo」に対応することが可能となった。さらにWiiUではすでに実装済みだったSuica等の交通系電子マネーでの決済にも2014年12月9日より対応開始しています。
従来機では、本体左側にSDカードスロットが内蔵、記録媒体はSDカードが対応されていたが、本機ではmicroSDカードに変更されました。
SD及びSDHCまでは使用できるがSDXCには非対応(要するに通常32GBのカードまで対応)。
初期状態で内蔵されているのは4GBのmicroSDカード。
New3DSで遊べるゲームソフトがある
本体スペックの向上により、高スペックなゲーム機を必要とするゲームソフトもNew3DS/New3DSLL/New2DSLLでのみ遊べます。
New3DS専用ソフトは、旧型3DSでは遊べないのでご注意ください。
※2DSでNew3DS専用ソフトを遊びたい場合は小型の2DSではなく、New2DSLL(折りたためる方)の方を購入する必要があります。
例えば名作『ゼノブレイド』といったボリュームのあるゲームや、バーチャルコンソールのSFCソフトはNew3DS専用となっているので、それらのゲームが遊びたい方はNew3DSを購入する必要があります。
携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」から立体視機能と折りたたみ機能を廃止した、廉価版モデル。
ニンテンドー3DSのソフトを2Dで遊べ、DSやDSiのソフトを楽しむこともできます。
折りたたみ機能が廃止されたため、代替として本体右下に「スリープスイッチ」があります。
スピーカーは機能フル版モデルとは異なり、モノラル音声に。
米国任天堂社長のレジナルド・フィサメィは「立体映像が幼児に悪影響を及ぼす可能性が懸念されているため、3DSの入門用として2DSを開発した」と発言しています。
本機へのデータの引越しについては、「ニンテンドー3DS」および「ニンテンドー3DS LL」からは可能になってますが、2014年に発売された「Newニンテンドー3DS」「Newニンテンドー3DS LL」からは不可能となっています。
2DSのポイント
2DSの3DSとの違い